第35回下野新聞小学生読書感想文コンクール(下野新聞社主催、県、県教委など後援)の最終審査会が17日、下野新聞社で開かれ、大田原市親園小1年藤田颯太(ふじたそうた)君が最高賞の知事賞に選ばれた。
県内164校から計574点の応募があった。著者の論旨を的確に捉えているか、自分の言葉で表現しているか、読書によって得た自己の変革がみられるか、などの点を審査した。
藤田君は「よるのあいだに…みんなをささえる はたらく人たち」を読んだ。夜、働いて人々の暮らしを支える人に焦点を当てた物語。藤田君は父が夜に働きに出る時、さみしさを感じていたが、本を読み、一生懸命仕事をするお父さんに元気を届けるため「お仕事頑張ってね。いってらっしゃい」と見送ることが自分にできることと考えるようになったとつづった。
審査委員長を務めた宇都宮市平石中央小の高田玄(たかだげん)校長は「本の内容と自分の生活を照らし合わせ、1年生らしい素直な言葉で表現している。本を通して自分が大きく変わったと顕著に読み取れる作品。感動した」と講評した。
教育長賞は那須塩原市三島小3年丸山明依(まるやまめい)さん、大田原市紫塚小6年布野奏都(ふのかなと)君が受賞。特選には真岡市長沼小2年柳田浩輝(やなぎたひろき)君、益子町田野小4年安生心美(あんじょうここみ)さん、益子小5年池田衣音(いけだいと)さんが選ばれた。
表彰式は12月9日、下野新聞社で行われる。
藤田颯太君の話 お父さんのように、夜働いている人はどういう仕事をしているか知りたくて本を選んだ。働いている人だけでなく、赤ちゃんの面倒を見るお父さんやお母さんの大変さも伝えたかった。うまく書けたので、賞が取れてうれしい。