県は2日、県内のインフルエンザ感染者数(10月23~29日)が基準を超えたとして、今季初めての流行注意報を出した。インフルの流行が始まるのは例年12月ごろで、1999年の統計開始以降では2009年と並び最も早い発令となった。
県感染症対策課によると、県内76の医療機関での定点調査で感染者数は1114人。1医療機関当たりの感染者数は14・66人となり、注意報レベルの基準「10人」を上回った。このうち14歳以下は864人で約8割を占めた。学校での感染拡大が考えられるという。
地区別の1医療機関当たりの感染者数は県北19・86人、県南18・47人、安足15・27人、宇都宮市12・50人、県西10・25人。県東は5・88人だった。県北と県南、安足は10月16~22日の週から基準を超えていた。
同課はコロナ下でインフル感染者数が減り免疫力が低下したことや、国際的に人流が増えたことなどが影響しているとみている。感染は夏にも発生しており、8月28日~9月3日の週に流行期入りしたことも異例の早さだったという。
冬が近づいて本格的に流行する恐れがあり、同課は「手洗いやマスク着用など基本的な感染防止対策を心掛けてほしい」と呼びかけている。