【鹿沼】市内在住・在学の高校生有志でつくるシティープロモーショングループ「かえる組」は29日、睦町の市文化活動交流館芝生広場で本年度の活動の集大成となる「やんぐ祭」を開いた。準備に約4カ月を費やし、市内で親しまれている食やゲームを通して、市の隠れた魅力を来場者にPRした。メンバーは「皆さんに笑顔になってもらえた」と充実感を漂わせた。
かえる組は「自分をかえる、鹿沼をかえる」をテーマに地元の魅力を発信する活動を行う。3年目の今年は、市内外の6校から1~3年生計18人が参加している。
メンバーは「マルシェ班」と「ステージ・体験班」に分かれ、6月から6回の会合を重ねて準備を進めた。マルシェ班は栄養士や農産物直売所の協力を仰ぎ、ジャガイモやコンニャクなどをカレー味で煮込んだ市のソウルフードで、給食でも提供されている「インド煮」をコッペパンに挟んだ「インド煮ドック」などを開発し販売した。
ステージ・体験班は、鬼ごっこの一種で市内の子どもたちに「三本線」と呼ばれ親しまれているゲームやクイズの大会を開催。鹿沼の歴史、文化や三本線のルールを紹介するパネルも制作した。
リーダーに当たる「組長」の一人、鹿沼高2年冨山侑愛(とみやまゆあ)さん(17)は「皆積極的に意見を出し合い、雰囲気よく準備ができた」と振り返る。
やんぐ祭は、かぬまワールドフェスティバルと同時開催。大勢の親子連れが集まり、インド煮ドックと初年度の活動で開発したブリュレドーナツは各100個を完売。クイズや三本線の大会でも子どもたちの歓声が上がるなど盛況だった。
もう一人の組長、鹿沼南高3年阿部朋華(あべともか)さん(17)は「皆さんの反応がよくて良かった。活動を通じて自ら行動する大切さを実感した」と話した。
かえる組は11月に今回のやんぐ祭の振り返りを行い、12月には本年度の活動の総括となる報告会を開く。