小山市で7月、出産直後の男児を殺害し遺体を遺棄したとされる事件に関連し、県警捜査1課と小山署は10日、2022年6月に別の乳児を出産後に殺害したなどとして、殺人と死体遺棄の疑いで千葉市生まれ、住所不定、無職の女(36)を再逮捕した。県警の調べに容疑を認め、経済力や交際相手との関係などから「1人では育てられないと思った」などと供述している。当時、事件は発覚せず、遺体は見つかっていない。県警は裏付け捜査を進めている。
逮捕容疑は、22年6月2日午後2時10分ごろから3日午前8時半ごろまでの間、当時住んでいた小山市のアパートの洋間で、自身が出産した乳児の首を絞めて殺害し、近くの空き地に遺棄した疑い。「赤ちゃんを出産して殺し、遺棄したことは間違いない」と容疑を認めている。
県警によると、女は動機について「経済力が乏しく、交際相手も子どもを望んでいないと思った」などと説明した。事件当時は自宅に1人でいたとしている。女は1度、病院を受診しており、当時は妊娠後期だったとみられる。県警は供述や収集した証拠などから、死産ではなかったと判断した。
乳児の遺体については「ポリ袋に入れて地面に置いた」などと供述。今年7月に男児の遺体が見つかった事件と同じ場所で、ポリ袋に入れる同様の方法だったとみられる。第三者が中身を知らずにごみとして処分した可能性もあるという。
遺体は見つかっておらず、乳児の性別は不明。県警は供述や鑑識活動などで客観証拠を積み重ね、殺人、死体遺棄容疑で立件した。
県警は女について、今回の遺棄現場とされる同市の同じ空き地に、自宅アパート駐車場で出産した男児を遺棄したとして、7月23日に死体遺棄容疑で逮捕。8月13日には男児の後頭部を地面に打ち付け殺害した疑いで再逮捕した。宇都宮地検は9月1日、殺人と死体遺棄罪で起訴している。
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