【宇都宮】二番町のアサヒタクシーは今月、妊婦や子育て世帯をサポートする「子育てタクシー」の運行を開始した。研修を受けた専任ドライバーが乗務し、荷物の多い子連れの外出や、子どもだけを乗せた習い事への送迎、急な陣痛時などの利用に対応する。県内では鬼怒川タクシー(日光市)と栃木ロイヤル交通(鹿沼市)が運行しているが、市内では初めて。
子育てタクシーは、一般社団法人「全国子育てタクシー協会」が商標登録しているサービス。アサヒタクシーは、市が本年度創設した「市子育てタクシー導入支援補助金」を活用し、女性3人を含むドライバー11人が協会の養成講座を受講。子育て支援施設での保育実習などを経て、専任ドライバーの認定を受けた。
利用は、子連れの外出をサポートする「カンガルー」、子どもを塾や保育園などに送迎する「ひよこ」、妊婦の通院に対応する「こうのとり」、急な発熱時などの「ふくろう」の4コース。事前の登録が必要で、料金はメーター制と同一。
一方、同社の運行に合わせ、複数人の子どもが乗り合わせて料金を安くできるよう、市民による新たな取り組みもスタートした。書道教室経営の上野恵美子(うえのえみこ)さん(41)が「子ども乗り合いタクシー案内所」=錦2丁目=を発足。入会金や年会費を払えば片道1回500円で利用できる制度で、JR宇都宮駅東側を中心に運用を始めた。同案内所では同社と連携し、子育てタクシーの利用に必要な事前登録の業務も担う。
1日は同社で出発式が行われ、同協会や市関係者、市民ら約20人が参加した。同社営業本部長の北野幸雄(きたのゆきお)さん(60)は「共働き世帯が増える中、育児が仕事の足かせになってしまう場面は多い。そのリスクを請け負うのが子育てタクシー。住みやすい街への一助になれば」と話していた。
(問)子ども乗り合いタクシー案内所050・8885・4089(午前8時半~午後3時)。
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