8月15日は第2次世界大戦が終わった終戦記念日です。多くの命が犠牲になったこの戦争。78年も前のことですが、忘れてはいけません。

 日清戦争、日露戦争など、この150年で見ても日本が関わった戦争は複数あります。中でも、歴史上に例を見ない痛ましい被害をもたらしたのが、第2次世界大戦です。

 原子爆弾を落とされた広島と、激しい戦闘が行われた沖縄でそれぞれ約20万人が亡くなるなど、日本の死者は約300万人(行方不明者含む)にも上るとみられています。

 今の暮らしから想像するのは難しいかもしれませんが、戦争の恐ろしさを今に伝える場所などは県内にも残っています。

 大田原市には、戦闘機を敵の爆撃から守るため造られた格納庫の「掩体壕」跡があります。足利市にある赤れんが工場の壁には、敵の目をごまかすための塗装が残っています。

 終戦間近に620人以上の命が奪われた宇都宮空襲があった宇都宮市にも、空襲の時に避難する防空壕跡のほか、「となりのトトロ」などで知られるアニメ映画の宮崎駿監督が疎開した古民家も残っています。

 同市の浄鏡寺には、宇都宮のシンボル的存在だったものの空襲で焼けてしまった木から作られた仏様が、保管されています。うつのみやシティガイド協会員の北條園子さん(69)は「裏面が黒く焼け焦げていて胸に迫るものがある」と、戦争の爪痕が訴えかけるものの大きさについて語ります。

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