手カンナを使いユウガオの実をむく子どもたち

 【下野】緑小3年生31人が10日、昔ながらの手カンナを使い、特産のかんぴょうとなるユウガオの皮むき体験を同校で行った。

 社会科「市の人びとの仕事・かんぴょう農家のひみつ」の授業の一環。市文化財課の木村友則(きむらとものり)課長補佐が講師を務めた。木村さんは「ユウガオの実(フクベ)の原産はアフリカやアジアの熱帯地方で、観賞用や容器として使われた」と紹介した上で、「今から300年前に鳥居忠英(とりいただてる)が壬生に転封した際、滋賀県からユウガオの種を領内に持ち込んだ。国内の生産量は県内が99%を占め、そのうち市内で6割を生産している」などと説明した。

 子どもたちは明治時代に使われていたフクベの輪切り用手回し機について説明を受けたほか、輪切りにしたユウガオの実を実際に手カンナを使って薄くむいていった。野澤優介(のざわゆうすけ)君(8)は「ユウガオの実は思った以上に柔らかかった。カンナで10センチほどの長さがむけた」と話していた。