宇都宮地裁

 大谷スマートインターチェンジ(IC)の建設中止に関する請願書を巡り、提出者の市民本人に意思確認しないまま「陳情書」を「請願書」に書き換えたとされる問題で、宇都宮市議会で意に反する陳謝文を読まされ表現の自由が侵されたなどとして、出井昌子(いでいまさこ)市議が同市に330万円の慰謝料などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が6日、宇都宮地裁(本多哲哉(ほんだてつや)裁判長)で開かれた。市側は、請求は司法審査の対象外として訴えの却下などを求める答弁書を提出した。

 出井市議は意見陳述し、「(陳謝文に)謝る必要のない事実が記載されていた」と訴えた。

 訴状によると、別の市議が2020年6月、市民の陳情書を無断で請願書に書き換えて市議会に提出。請願書の紹介議員だった出井市議らは議場で、市議会作成の陳謝文を朗読する陳謝処分を受けた。