東武新鹿沼駅前商店会「まろにえ21」は10日、各店舗が商品やサービスを100円で提供する催し「100円商店街」を3年半ぶりに開く。新型コロナウイルス禍の影響で2019年12月を最後に開催を控えてきたが、コロナの感染法上の位置付けが変わるなど再開できる環境が整ったと判断した。10回目となる今回は12店舗が参加するほか、スタンプラリーなども予定。商店街をアピールできるイベントの復活に、メンバーが進める準備にも熱がこもっている。
「まろにえ21」は鳥居跡(とりいど)町や蓬莱町の若手商店主らが1989年に結成し、朝市やグリーンカーテンづくりなど商店会の魅力を高める事業に取り組んでいる。100円商店街は、ワンコインで各店舗の魅力などに触れることができる人気イベントとして定着していたが、コロナ禍で店頭での交流が難しくなり中断を余儀なくされていた。
今回のイベントは午前10時から午後8時まで開催する。種苗店は草花苗、日本料理店は赤飯、材木店は端材、洋服店はズボン丈ミシン上げなど各店舗が時間を限定し、趣向を凝らした商品やサービスを提供する。店頭に商品を置き店内で会計するシステムで、店舗について深く知ってもらう狙いもある。
また、各店舗での買い物でスタンプを集め「1円玉すくい」が楽しめるスタンプラリーを開催する。エリア内の駐車場にはキッチンカーなどが多数出店するほか、不登校やひきこもり、障害者の就労支援などを行うNPO法人CCVの音楽部によるライブも企画している。
5日夜には、イベント前の最終打ち合わせが行われ、参加者は準備状況や当日の動きなどを確認した。利便性などから客が大型店に流れる傾向は強まっており、商店街を取り巻く環境は厳しい。それでも大関浩司(おおぜきひろし)会長(61)は「プロならではの仕事ができる専門店の魅力を知ってほしい。人と人がつながるイベントして長く続けていきたい」と意気込んでいる。
(問)大関種苗園0289・62・3666。