宇都宮市役所

 【宇都宮】市内で働く若者の定着促進と優秀な人材確保に向け、市は本年度、1人最大30万円の「奨学金返還支援補助金」を新設する。企業が奨学金を返還する従業員に支援金などを支給した場合、市も同額を従業員に補助する。実施に向け、市は連携して支援に取り組む「協力企業」を募集している。

 市の補助は、最長3年間で、年間最大10万円。仮に年20万円を返還する従業員に企業が年10万円を支給する場合、市も同額の10万円を補助し、従業員の負担はゼロとなる。

 対象者は、申請の初年度に既卒5年以内の30歳未満で、勤続1年以上の正規雇用者。市内に1年以上、居住していることも条件となる。勤務先の企業が協力企業に登録された場合、市に補助交付を申請できる。

 協力企業は、市内に本社または支店や事業所があり、採用予定勤務地も市内などの条件がある。市の審査を経て協力企業に登録された企業名は、市のホームページやハローワークなどを通し、求職者に広くPRされる。

 市商工振興課の担当者は「大学生や大学院生の約半数が奨学金の利用者。企業と協力して実施する制度なので、返還支援を実施していない企業の制度立ち上げもサポートしたい」としている。(問)同課労政グループ028・632・2446。