「KAWAJUN(カワジュン)」ブランドで流通店舗の陳列台などを企画販売する河淳(東京都中央区、河崎淳三郎(かわさきじゅんざぶろう)社長)は、物流拠点兼製品の最終組み立てを担う今市テクニカルセンター(TC、日光市木和田島)に新設した第5センターを今月稼働させた。逼迫(ひっぱく)していた流通店舗向けの物流機能などを高めた。現在、インテリア生活雑貨の販売ショップ「KEYUCA(ケユカ)」の出店増に伴う物流機能も課題になっており、今市TCの機能を今後さらに強化する方針だ。(伊藤一之(いとうかつゆき))
同社は1997年、物流と最終組み立てを担う拠点を埼玉県草加市と羽生市から日光市木和田島に一緒に移し、今市TC第1センターを開設した。スーパーなど流通店舗向けの商品陳列台など、多様な製品を企画。大部分の製造は協力工場に委託し、事業拡大を進めている。
事業は現在、レバーハンドルなど建築装飾金物、公共施設のいすなど公共インテリア、ホテル客室の備品、医療事務製品など7分野を展開。今市TCで各製品の組み立てなどを行っている。
今市TCは2014年に第4センターを整備し、機能を増強したが、製品数は3万6千アイテムに増え、外部倉庫も使わざるを得なくなっていたという。
特に第3センターで手がけている流通向け関連製品の物流機能と最終組み立てを強化しようと、新たな用地を確保し、第5センターを整備した。敷地面積は約4万1300平方メートル。「物流棟」は床面積が約1万8千平方メートル、「組立・管理棟」は約1440平方メートル。第1~5のセンターの床面積は計約6万2千平方メートルとなった。
一方、現在79店舗を展開するケユカは、年内に100店舗へ増やす方針。通信販売も伸びている中、同店の在庫保管と物流を担う第4センターは既に限界に近づいているため、設備の増強を検討しているという。
今市TCの東宏(あずまひろし)統括本部長は「流通店舗向けだけでなく、今市TCの機能強化は今後も続けていく」と話している。