練習会で体幹トレーニングを参加者に教える上村さん(左)

 【佐野】県南を拠点に活動する創設1年の陸上クラブチーム「Leap」(リープ)が6日、初めての中長距離種目の記録会を市内で開催する。クラブ会員以外も参加が可能で国内トップレベルの選手が先導役を務める豪華な内容だ。クラブ代表で元「箱根ランナー」の上村純也(うえむらじゅんや)さん(28)は「全員が楽しめて地域が盛り上がる場にしたい」と参加を呼びかけている。

 記録会は赤見町の清酒開華スタジアムで開かれ、800~5000メートルの計5種目を実施する。小学生から社会人までが対象。暑さ対策として最初の種目は午後4時にスタートする。速く走るこつを親子で学ぶイベントも同時開催する。

 上村さんは白鴎大足利高出身。山梨学院大では正月恒例の「箱根駅伝」に4年連続で出場した。主に中長距離で活躍し、実業団のSUBARUでは2018年、日本選手権1500メートルにも出場。19年に現役を引退した。

 引退後は「自分の経験を子供たちに伝えたい」と感じ、昨年4月に上村さんの高校の後輩で塩川香弥(しおかわこうや)さん(27)、市内の「たぬまアスレチッククラブ」で駅伝を教えている小林淳輝(こばやしあつき)さん(27)とともにLeapを立ち上げた。

 練習会は毎週土曜、主に足利市内で開いている。上村さんが現役時代に行っていた練習法や経験談が好評で4月22日には過去最多の40人が参加。初心者や市民ランナー、学校に陸上部がない学生までさまざまだ。

 今回の記録会でレースを引っ張るペースメーカー役を務めるのは戸田雅稀(とだまさき)さん(SGホールディングス)。日本選手権1500メートルで2度優勝し、日本歴代9位の3分37秒90の記録を持つ。今大会は日本陸上競技連盟の公認でないため記録は非公認となるが、日本一の走りを参考にしながら自己ベスト更新に挑戦できる。

 上村さんは「速く走れるようになれればもちろん良いが、楽しんでもらうことが一番。部活動以外で走る機会を見つけてもらえれば」と話す。

 イベントの申し込みは1日まで。インターネットサイト「イー・モシコム」で受け付けている。