作品の前に立つ吉屋敬さん

 【栃木】代表作「花物語」などで知られる市ゆかりの作家吉屋信子(よしやのぶこ)(1896~1973年)のめいで画家・作家の吉屋敬(よしやけい)さん(78)の個展が27日、万町の蔵の街市民ギャラリーで始まった。5月7日まで。

 敬さんは1965年にオランダへ移り住み、欧米や日本を舞台に活躍している。市内での開催は今回が初めてとなる。

 主催はかさぎ画廊(神奈川県)。会場には、男女と愛の象徴である花を描いた2連画や、帰国前に描いたオランダの風景の絵画など約40点の作品が並んでいる。信子の著書や資料も同時に展示した。

 敬さんは「信子の縁があって栃木市で開催できた。絵画と蔵の重厚感がマッチしているのでぜひ見てほしい」と話している。開催を後援した顕彰団体「吉屋信子記念会」の藍田收(あいだおさむ)さん(74)は「今回の個展が吉屋信子の継承活動と市の文化活動の発展につながればうれしい」と述べた。

 午前9時~午後5時。2日は休館。入場無料。(問)同画廊090・9852・3919。