事前練習会で開かれたまわしの締め方講座

なすのがはら場所のチラシ

事前練習会で開かれたまわしの締め方講座 なすのがはら場所のチラシ

 【大田原】小学生が対象の「わんぱく相撲なすのがはら場所」が29日、美原公園相撲場で開かれる。大会は目前だが、新型コロナウイルス禍のあおりもあり、参加申し込みは10人足らず。活動先細りの危機感を抱える実行委員会はコロナ禍の緊張が解けつつある中、「未経験者も歓迎」などと募集活動を強化。改めて心技体が整った取り組みの奥深さ、楽しさを訴えている。

 実行委は市相撲連盟と那須野ケ原青年会議所(JC)、JCのOBでつくる。第26回目となるなすのがはら場所は6月ごろの県大会、7月の全国大会の予選でもある。対象は大田原、那須塩原、那珂川、那須、矢板、さくら、塩谷7市町の小学校高学年男子。

 かつて参加者は50人以上いたが、他のスポーツの普及などに伴い、減少。それでもコロナ禍前は約20人が参加した。2020年は中止され、21、22年は開催したが、参加者確保がままならなかった。コロナ禍で「接触」が敬遠されたことが背景とみられる。

 今年は活動強化策として、22日の事前練習会で初めて「まわしの締め方講座」を開いた。まわしは、締めることで心身を引き締め体に力を込めやすくする相撲の基本の一つ。参加した子どもは「難しい」との声を上げる一方、相撲の流儀を実感した。

 市相撲連盟の大沼健司(おおぬまけんじ)会長(64)は相撲の魅力として「小よく大を制す」を挙げる。体のしなやかさ、技によって剛強なものに打ち勝てるとの意味だ。「相手のバランスを崩させる全身運動。足腰、柔軟性を鍛えられ、他競技のトレーニングにもなる」と話す。

 実行委メンバーはコロナ禍が落ち着きつつある中、7市町教委に参加者募集の働きかけを徹底したほか、小学生向けの声かけなどを強化している。

 申し込みは28日正午まで。参加費は500円(保険料)。フェイスブックでも情報発信しており、ウェブでも申し込める。(問)実行委事務局080・7707・0398。