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記念植樹する徳永さん(右)ら

記念植樹する徳永さん(右)ら

 「平和と日米友好のシンボル」として、日本から米国へ100年以上前に贈られたソメイヨシノの原木(穂木)の苗木植樹式が23日、さくら市の勝山公園の桜の見本園で行われた。東日本大震災の被災地を中心に原木の植樹を続けている一般社団法人「へいわ・しながわアクションセンター」(東京都)が、市の桜を生かした地域づくりなどに共感し、贈呈した。センターの徳永淳(とくながじゅん)理事長(68)は歌謡グループ「黒沢明(くろさわあきら)とロス・プリモス」の元メンバーで、市のために作詞した歌なども披露した。

 ソメイヨシノは1912年、当時の尾崎行雄(おざきゆきお)東京市長がワシントンへ数千本の苗を贈ったとされている。ワシントンのポトマック河畔は現在でも桜の名所として知られている。

 さくら市への寄贈は、同センターが「先人が平和を願った桜を、改めて日本の人々へ」と行っている全国植樹活動の一環。

 植樹式には自治体関係者や市議など約50人が参加した。徳永さん夫婦や花塚隆志(はなつかたかし)市長、福田克之(ふくだかつゆき)議長がスコップを手に、苗木を見本園中央部に植えた。

 徳永理事長は「この木が育ち、若い人たちに平和の尊さを伝える存在になってほしい」。花塚市長は「必ず立派に育てたい。市民を代表してお礼を申し上げます」と感謝した。 

 徳永理事長は自身のヒット曲「ラブユー東京」をはじめ、市のために作詞した「悠久の里」など3曲を披露。歌声と場を和ませる話術に、聴衆から大きな拍手が上がっていた。