6月24、25日に日光市で開かれるG7男女共同参画・女性活躍担当相会合まで間もなく100日となるのを前に12日、記念シンポジウムが同市鬼怒川温泉滝の「あさやホテル」で開かれた。オンラインも含め約210人が参加。女性の社会参画などをテーマに、ジャーナリストでキャスターの安藤優子(あんどうゆうこ)さんの基調講演や、地元企業関係者によるパネルディスカッションが行われ、会合開催に向け、機運醸成を図った。
安藤さんは報道の現場から見る女性の社会参画について講演。「女性は難しいニュース原稿は読まない」など男性社会のテレビ業界に根付いた慣習に直面したことや、大物政治家の取材に成功した際にプロデューサーから「若い女子だから撮れた」と言われ猛烈に悔しかったことを明かした。
性別を理由にされないよう、男性との体力差や体格差も無視して働き続けた安藤さん。しかし紛争地での取材を通して考え方を見直した経験を踏まえ、「違いを問題化しているのは私たち。違いも包括し、共存へと知恵を絞ることが男女共同参画の役目だ」と訴えた。
「地元企業における女性活躍推進のための取り組み等」と題したパネルディスカッションでは「鬼怒川グランドホテル夢の季(とき)」(同市鬼怒川温泉大原)の波木恵美(なみきえみ)社長、ケーブルテレビ(栃木市樋ノ口町)営業部企画課の石塚玲子(いしづかれいこ)さん、中村土建(宇都宮市大曽4丁目)の渡辺幸雄(わたなべゆきお)社長が登壇。女性に限らず全社員が働きやすい環境づくりについて意見を交わした。
東武鬼怒川温泉駅前広場では、県の伝統文化体験コーナーや人気グルメのキッチンカーなどが集まるサイドイベントも開催された。