地域商社「コレトチ」(宇都宮市桜4丁目、美藤文人(びとうふみひと)社長)は17日までに、美容品・食品企画販売のビーエイチ(宇都宮市下栗町、名久井孝久(なくいたかひさ)社長)が製造するハーブティーの新たな販路を開拓し、1月末からカンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(東京都港区)が運営する全国計13カ所のホテルに納入した。コレトチが地場産品の全国展開を手がけるのは初めて。
コレトチは昨年8月、足利銀行や下野新聞社など県内企業4社の共同出資により設立された。JR宇都宮駅東口に同月開業したカンデオホテルズ宇都宮に、県内の2社が製造したトマトジャムやチーズを納入するなど、地場企業の販路拡大などを後押ししている。
ビーエイチとは昨秋、都内で開かれた商談会を機に関係を構築。カンデオ社への販路を模索していたことから、同社側にコレトチが製品を売り込み、全国展開にこぎ着けた。
カンデオホテルズで取り扱うのは、ビーエイチオリジナルのペットボトル入りオーガニックハーブティー(350ミリリットル)。カモミールとルイボスの2種類で、イタリアの有機栽培農園から仕入れたハーブを使用している。価格は390円。
カンデオ社は「洗練されたパッケージとオーガニック原料で女性の需要が見込める。地域経済にも貢献できる」と導入理由を説明。東京都や京都府などのホテルで先行販売し、将来的には国内全25カ所の宿泊施設に広げるという。
ビーエイチの担当者は「カンデオにアプローチしたかったが、どうすれば良いのか分からなかった。全国に届けられることになりうれしい」と話した。
美藤社長は「1度、関係性を築いた取引先はニーズが把握しやすい。今回のように提案を地道に行い、地場企業の販路拡大を進めていきたい」と強調した。