全国的に書店が減る中、店主が独自の視点で選書するなどした、個性的な小規模店が広がりを見せている。本業の傍ら営業したり他の業態と両立させたりしながら「世間に知られず消えてしまう良い本を届けたい」という思いを大切にする。店同士の横のつながりも生まれつつあり、大型書店とは異なる、客と本との巡り合いの場として地域に溶け込む。
那須烏山市田野倉の県道脇に建つのは一見、掘っ立て小屋。扉を開くと絵本や小説など1千冊が並ぶ。同市、高田直樹(たかだなおき)さん(48)が実家の納屋を改修し2021年10月に始めた「NAYA BOOKS」だ。
高田さんは県内の複合書店のバイヤーでもある。「売れ筋や流行の本を目立たせ、売れ行きが鈍いと店頭から消える」。業界を理解はしていてもジレンマがあった。営業は月に4、5日。客が専用棚を購入し、おすすめを持ち込んで売れる「棚貸し」もある。
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