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実演で作られた出来たてのしもつかれ=4日午前時、宇都宮市インターパーク6丁目

 郷土食「しもつかれ」の魅力や可能性を再発見するイベント「しもつかれ博」が4日、栃木県宇都宮市インターパーク6丁目のミナテラスとちぎで初開催された。「探る」と「繋(つな)ぐ」をテーマに県教委と市民グループ「しもつかれブランド会議」が主催。家族連れら約千人が、食や音楽などの多彩な催しを通して郷土愛を深めた。

 しもつかれは初午(はつうま)の日に作って稲荷神社に供える行事食。県は国無形民俗文化財登録を目指し、2021、22年度に文化庁の「『食文化ストーリー』創出・発信モデル事業」の補助金を受けて調査研究を進めてきた。

 この日は2部構成でパネルディスカッションを開催した。「探る」をテーマにした討論では、学識経験者らが起源の謎や食材、調理器具などを紹介。群馬県立女子大文学部の新井小枝子(あらいさえこ)教授は1960年代後半には見られなかった「しもつかれ」という名前の変遷について、「下野国という意味が入ってきたのだろう。名実ともに栃木の食だ」と話した。

 「繋ぐ」をキーワードにした意見交換では、同会議の青柳徹(あおやぎとおる)代表が「良くも悪くもしもつかれは県民の共通言語。魅力をひもとき、いろいろな関わり方に挑戦したい」と意欲を見せた。

 会場を訪れた鹿沼市貝島町、公務員竹澤智明(たけざわともあき)さん(56)は「中学生の時から好きだが、作る側になって歴史にも興味が湧いた。味を引き継ぎ、伝えていきたい」と力を込めた。