建設業者の仕事始めの儀式「太子祭」が10日、大田原市山の手2丁目の大田原神社で行われ、大田原大工組合の棟梁(とうりょう)10人が伝統的な道具を使った建築技法を披露し、作業の安全と商売繁盛を祈った。
建築関係者の神様聖徳太子(しょうとくたいし)をまつる新春恒例行事。市内では1879(明治12)年から太子講として行われ、現在は市太子講や大田原商工会議所建設業部会などが主催している。
神事は小雪が舞う中、午前11時に始まった。棟梁らは木やり唄に合わせて長さ約4メートル、太さ約30センチの杉の丸太を太子碑の前に運び込み、墨つぼやさし金、尺丈を使って寸法を測り、のこぎりやおのなどで角材に仕上げる流れを披露した。
市太子講の竹内義美(たけうちよしみ)会長は「ウサギ年なので飛躍のある安定した年になることを期待したい。絆を強くして皆さんで良い年を迎えたい」と話した。