写真を前に勇輔さんへの思いを語る母。撮影を恥ずかしがり、中学・高校時代の写真は少ないという=11日午前、宇都宮市内

事故後に同僚らから贈られた寄せ書きと精作さんの遺影。生徒に慕われていたという=2日午前、茂木町木幡

写真を前に勇輔さんへの思いを語る母。撮影を恥ずかしがり、中学・高校時代の写真は少ないという=11日午前、宇都宮市内 事故後に同僚らから贈られた寄せ書きと精作さんの遺影。生徒に慕われていたという=2日午前、茂木町木幡

 事件事故で命を奪われた被害者の等身大オブジェや遺品を展示する「ミニ生命(いのち)のメッセージ展inとちぎ」が16〜18日、県総合文化センターで開かれる。会場には全国の52人のオブジェが並ぶ。本県の5人のうち、2人の被害者・遺族は初の参加となる。宇都宮市で2015年に友人から暴行を受け死亡した須田勇輔(すだゆうすけ)さん=当時(16)=と、茂木町で18年にコンバインを運転中、車に追突され死亡した橋本精作(はしもとせいさく)さん=当時(65)。遺族は今も癒えない悲しみや後悔を抱えつつ、命の尊さを訴える。

 「一人前に育てること」。須田勇輔さんと母子2人で暮らしていた母親(49)にとって、子どもの成長が生きる意味だった。成人式や結婚式…。見届けていくのが当たり前だと思っていた。それが断ち切られた。