ステージでパワフルなダンスと歌声を披露するマノアさん(左)ら=埼玉県内

フェンsing,JOEさん

ステージでパワフルなダンスと歌声を披露するマノアさん(左)ら=埼玉県内 フェンsing,JOEさん

 40~60代の女性たちでつくるアイドルグループ「アラフォーアイドルプロジェクト」がひそかに話題沸騰中だ。本県関係の2人もメンバーとして参加し、関東を中心にライブハウスやイベントなどで活動している。子育て、仕事と家庭の両立、親の介護…。それぞれの暮らしを抱えながらも「今が青春」と努力を積み重ねて作り上げたステージは「元気をもらえる」とファンの心をつかんでいる。

 6月末、埼玉県内。祭りの特設ステージにミニ浴衣とシルバーのブーツ姿で現れたのは、同プロジェクト「虹色ドリーム」の5人。本県在住のマノアさん(46)が自己紹介すると、最前列に陣取った約20人の男性ファンから「せ~の、マ~ノア~」と野太い声援が上がった。

 猛暑の中、息の合ったダンスを踊りながら、オリジナル曲やカバー曲を次々と披露。「ミニスカートはとても無理よ、若い子には負けるわ」と歌っていたが、全く負けてはいなかった。

 同プロジェクトは「日本中を元気にキラキラ輝かせたい」と、2016年に発足した。「情熱Dream」「虹色ドリーム」「ときめきDream」の3チームと、研修生チーム「Future Dream」があり、合わせて約20人で構成。研修生チームには宇都宮市出身で都内在住のフェンsing,JOE(シングジョー)さん(44)もオーディションを経てメンバー入りしている。

 「人生100年時代。何歳になっても、やりたいことを貫いて輝いていたい」とマノアさん。松田聖子(まつだせいこ)や中森明菜(なかもりあきな)ら“80年代アイドル”の全盛期に青春時代を送ったアラフォー・アラフィフ世代。アイドルへの夢を追い掛けて門をたたいたメンバーも多い。

 しかし、若い女性アイドルとは抱える暮らしも悩みも異なる。介護などの家庭の都合でステージ当日にチーム全員がそろわないことも珍しくない。週1回のレッスンも、体力や記憶力の面で相当な努力が必要だ。

 「いい年をして」との偏見を心配し、家族に隠していたり、思春期の息子に嫌がられたりすることもあるという。それでも「母だけで、妻だけで、パートだけで終わりたくない。夢中になれる時間があるからこそ日々を頑張れる」(フェンsing,JOEさん)。

 ファンは中高年男性が中心で、つえを突いて応援にくる高齢男性もいる。都内在住の男性(53)は「何となく感じる生活感に親しみが湧く。私たちだってできるんだという姿に、元気をもらえる」と話す。

 現在は東京や埼玉、長野での活動が中心で、最新情報をブログなどで発信している。マノアさんは「栃木を盛り上げたいので、ぜひ呼んでください」と意気込んでいる。