スプレー缶「穴開け」で引火しやけど事故 廃棄方法、対応分かれる 

 さくら市氏家で13日昼、空になったスプレー缶に穴を開けガスを抜く作業中に引火し、主婦(39)が顔や手にやけどを負う火災があった。スプレー缶の廃棄方法を巡っては、さくら市を含む県内市町では使い切った後で穴を開け、ごみ出しする方法が主流となっている。しかし環境省は火災発生の恐れがあるため、穴を開けない方法を都道府県に勧めており、自治体間で対応が分かれているのが実態だ。専門機関や消防は「開けるルールの自治体の住民は必ず風通しの良い屋外で作業してほしい」と呼び掛けている。

 さくら署によると、主婦は出火時の同日午後0時5分ごろ、自宅風呂場で金属製の器具を使い消臭用スプレー缶に穴を開ける作業をしていた。何らかの原因で火花などが発生し缶の中のガスに引火したとみられる。主婦は熱風でやけどを負い、風呂場の網戸などを焼いた。同署は原因を調べている。

 スプレー缶の穴開けが原因とみられる火災は県内外で過去に起きており、環境省は都道府県を対象とした会議や通知を通じて、廃棄の際は穴を開けないことが望ましいと周知。ガスを抜くことができる缶のキャップなどを利用し、中身を出し切るよう市町村への周知徹底を依頼している。

 しかしごみ出しの方法は自治体間で対応が分かれている。大田原市はごみの分別方法などを案内するサイトで「穴を開ける必要はない」としている。県外では前橋市や千葉県柏市は使い切った後、穴を開けずに捨てるよう住民に求めている。一方で県内市町の多くは使い切った後に穴を開けることをルールとしている。

 穴を開ける栃木市は「収集車の火災や職員のけがなどを防ぐため」と理由を説明している。