福島県立医大や千葉大などのチームは14日、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)が重大事故を起こした際、高齢者らが屋内退避する放射線防護施設に指定されている同県柏崎市の公民館で、冬の避難生活を想定した実証実験をした。室内の気圧を上げて放射性物質の流入を防ぐ陽圧化装置を動かした上、壊れた窓をふさぐ適切な手法などを調べた。実験結果を実際の施設運用に生かす。
国の原子力災害対策指針は、放射性物質が放出される事故が起きた際、原発の半径5キロ圏内の住民は即時避難するよう定めている。一方、高齢者や入院患者らは無理な避難で体調を崩す恐れがあり、準備が整うまで防護施設に一時退避する。
実験場所の公民館は柏崎刈羽原発の北約3キロにある2階建てで、最大65人を収容できる。陽圧化装置を起動すると、フィルターを通った外気が吹き出す口の近くで室温が下がったが、ドアやふすまを閉めて暖房器具を多く動かした部屋は温度を保った。窓の破損を想定して一部開けたサッシの隙間をふさぐ実験で、重ねた段ボールなど硬い資材が必要だと分かった。
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