【大田原】米の収穫時期に合わせ市は19日、佐良土の旧佐良土小で「秋穫祭~水の恵み・大地の恵み おおたわら(大俵)」を初めて開催した。市内の小学生が昔の民具を使って、米の収穫から食卓に届くまでの作業を体験して学んだ。
市文化振興課によると、大田原は1468年執筆の紀行文「白河紀行」で、地名が「大俵」と表記されたこともある。由来通りの米どころとしてPRするとともに、米作りの歴史を知ってもらおうと今回の取り組みを企画した。
市内の児童とその保護者ら26人が参加し、近くの田んぼで稲を手刈りで収穫。刈り取った稲を干して乾燥させる「はざがけ」も体験した。
足踏み脱穀機など民具の歴史や使い方の説明を受け、脱穀などにも挑戦した。千歯こきで稲穂からもみを取ったり、風の力を利用する唐箕(とうみ)を使ってもみを選別したり、子どもたちは真剣な表情で取り組んだ。
もみ殻かまどで炊いた新米などを味わったほか、黒羽餅つき唄も堪能した。参加した紫塚小2年新井都子(あらいみやこ)さん(7)は「いろいろ体験できて楽しかった。(新米は)おいしかった」と笑顔を見せた。