砕石製造の藤坂(佐野市中町、山野井祥二(やまのいしょうじ)代表取締役)は世界最大級の大型ホイールローダー「CAT995-12」を購入し、25日に納入式典を行った。米国のキャタピラーが製造した機体で、導入は国内初。人手不足が課題となる中、重機を大型化することで生産性の向上を図る。

藤坂が導入した世界最大級の大型ホイールローダー=25日午前、佐野市
販売した日本キャタピラー(東京都)によると、導入したホイールローダーは総重量246トン、高さ約7・1メートル、全長約19・5メートル。装着したバケットは幅約6・7メートル、容量は27・5立方メートルで、家庭用の浴槽で約110杯分に相当するという。主に北米や南米の鉱山などで、石灰石や鉄鉱石の運搬で使われている。購入金額は非公表。
藤坂は佐野市韮川町の音坂工場でホイールローダーを活用する。導入機の部品は7月にトレーラー8台、大型トラック8台で搬入し、約1カ月かけて組み立てた。機器を大型化することで、従来は複数の重機を使っていた砕石の運搬作業を1機で完結することができるという。

納入式で日本キャタピラーの本田博人社長(左)からマスターキーを手渡される藤坂の山野井代表取締役
納入式典には関係者約90人が出席し、神事を執り行って安全を祈願した。山野井代表取締役は「これほど大型の重機を導入できうれしく思う」と話した。