インタビューに答える福田監督=都内

テレビドラマ「今日から俺は!!」の編集作業を行う福田監督=都内

インタビューに答える福田監督=都内 テレビドラマ「今日から俺は!!」の編集作業を行う福田監督=都内

 教育に新聞を活用する方策を考える第24回NIE全国大会(日本新聞協会主催、下野新聞社など主管)が8月、宇都宮市で開かれる。今回のスローガンは「深い対話を育むNIE」。対話は社会のあらゆる分野で欠かせない。映画「銀魂」シリーズ、テレビドラマ「今日から俺は!!」などのヒットを飛ばす福田雄一(ふくだゆういち)監督(50)=小山市出身=にとっても、作品を生み出す大きな原動力だ。元下野新聞記者の父親を持ち、新聞への関心も高い福田監督に、新聞を通した「対話」の可能性などについて聞いた。

好奇心刺激したい 世代つなぐ記事提供を

 多くの俳優やスタッフが参加する映画やドラマの撮影現場。結束の固い「福田組」を率いる福田監督が最も大切にしているのが「対話」だ。

 脚本は、せりふの言い回しや演技を思い浮かべながら書く。しかし現場でそれを押し付けることはしない。俳優が考えた演技や助監督のカット割りを優先し、最後に「こうしてほしい」と指導する。「みんなの頭で考えた方が面白い作品ができる。僕と役者さんやスタッフのアイデアがミックスされるのが理想だと思っている」

 新聞記者だった父親の影響で、「記者になりたい」と思っていた子ども時代。「父が書いた記事はセンテンスが短くて、分かりやすい。『読者にやさしく書く』という父の言葉は、今も自分の中にスピリットとして残っている」。福田監督の対話力の原点の一つだ。

 「映像のようにサッと消えることなく、紙媒体として保存できる」のが新聞の長所。特に地方紙は「家の近くのイベントが記事になり、自分の名前や顔が載る」といった地域密着が強みだという。「子どもと大人が対話できる記事をどう提供できるかが問われると思う」と新聞にいっそうの“読者目線”を求める。

 「『子どもはこれが好きだろう』という大人の考えは見透かされる。むしろ知らないことを提示し、好奇心を刺激してあげた方がいい。僕の作品はそれを信念として貫いてきた」

 放送作家、脚本家、監督と階段を上がってくる過程で、作品を通して視聴者と対話してきた自負がある。「どういうものが喜んでもらえるか考えないとヒット作は生まれない」がモットーだ。

 もう一つの使命は、スマートフォンに打ち勝つこと。「茶の間にテレビはついているけれど、家族がそれぞれスマホを見ているのが普通の光景になってしまった」。対話を育むコンテンツ作りへ模索は続く。

家族と笑い信条に 自身語る「ヒットの鍵」

 足利市などで撮影が行われたテレビドラマ「今日から俺は!!」は昨年末に大きな話題となった。福田監督が次々と生み出すヒット作には、常に「家族」「笑い」という二つのキーワードがある。

 -1980年代のツッパリを描いたドラマ「今日から-」は、県内の子どもたちにも大人気でした。