【市貝】町オリーブ協議会が群馬県の農業ベンチャーと共同開発した「YUZUオリーブオイル」がこのほど、ロンドンで行われた国際品評会の風味付き部門で銀賞を受賞した。日本から出品した商品の中で最高の評価に、同協議会の小塙美以(こばなわみい)会長(71)は「思いがけない知らせに感激している」と話す。
同協議会はオリーブを町の特産にしようと昨春、町民有志で発足。オリーブ栽培で耕作放棄地解消に取り組む「ジャングルデリバリー」(群馬県館林市)から苗を購入し、その後も商品開発など連携してきた。
オリーブは実を付けるまで10年ほどかかるため、オイルは同社が搾油したものを使用し、町内産のユズで風味を付け商品化。同社主導で5月中旬、国際的権威のある品評会「ロンドン・インターナショナル・コンペティション」に臨んだ。
風味付きオイルはインフューズドの部で審査され、「YUZUオリーブオイル」は33カ国、約千点の中で上位30点に入った。同社の三田英彦(みたひでひこ)代表取締役(61)は「海外では爽やかな香りを持つユズの人気が高まっている。そこが追い風になったのでは」と分析する。
16日は小塙会長と三田代表取締役が入野正明(いりのまさあき)町長に入賞を報告。入野町長も「町の魅力向上につながる。町の産業振興に結びつく素晴らしい成果」と喜んだ。
YUZUオリーブオイルは17日、道の駅サシバの里いちかいで小瓶(100ミリリットル、1500円)の販売が始まった。受賞時と同じ特注ボトルなど使用の商品(500ミリリットル)は、年末から同社が1万円で売り出すという。