入場するブレックスの選手たち。いつもと変わらぬ真剣な表情でコートへ向かう=24日のCS決勝第1戦から、横浜アリーナ、磯真奈美撮影

 バスケットボールBリーグで3季ぶり、最多3度目の優勝を果たした宇都宮ブレックス。栄冠までの歩みを振り返るとともに、強豪クラブとしての経営方針や、2026年にスタートする最上位カテゴリー「Bプレミア」への思いなども探る。

 5月27日午後9時19分、歓喜のブザーが鳴り響き、史上最多3度目の王者が誕生した。両手で顔を覆うエース比江島慎(ひえじままこと)、ベンチから飛び出す田臥勇太(たぶせゆうた)主将。それぞれが7カ月半、68試合を戦い抜いて広がる景色に思いをはせた。

 「初のレギュラーシーズン(RS)勝率1位から優勝したい。ジンクスと騒がれるのはしゃくなのでね」。今季開幕前、竹内公輔(たけうちこうすけ)が語った。リーグ戦を圧倒するのはあくまで第一関門。「良い習慣を積み重ねよう」。亡きケビン・ブラスウェル監督が繰り返したその言葉を胸に、チャンピオンシップ(CS)で勝ち切ることに焦点を当てた。

 48勝12敗で2季連続のリーグ最高勝率を記録。満を持して迎えたCSでも、その強さは揺らぐことはなかった。

 準々決勝の三河戦は築き上げてきた素早く展開する攻撃を披露。若手ガード高島紳司(たかしましんじ)の活躍も光り、連勝で4強入りを決めた。

 準決勝の千葉Jは昨季のCSで敗れた宿敵。先勝したが、第2戦で55-74と完敗し逆王手をかけられた。

【次回】「強化 継続と変化が融合」