コメ不足と記録的なコメ価格の高騰を受け、主食用の外国産米の民間輸入が拡大している。特にさらなる拡大が想定されるのが、アメリカ・カリフォルニア産米の「カルローズ」だ。果たして輸入米はおいしいのだろうか。全国屈指の“米どころ”として知られる栃木のコメに食べ慣れた記者(31)が探ってみた。

 取材を始めたのは5月上旬。「カリフォルニア米」という言葉は耳にしたことがあるが、宇都宮市内で暮らす記者はスーパーなどで目にした記憶はなかった。

 「そもそも栃木県内で売っているのだろうか」。そんな不安もよぎったが、ようやく見つけることができた。

実際に食べてみる

 肝心の味はどうなのか。実際にカルローズを購入し、本社に家庭用炊飯器を持ち込んで炊いてみることにした。

カルローズの生米。少し細長い印象を受ける
カルローズの生米。少し細長い印象を受ける

 まず生米を観察すると、県産コシヒカリと比べ、カルローズの粒はひと回り大きかった。研ぐ際にも、カルローズは粒の大きさを手で感じた。水の分量などは内釜の目盛り通りにして「通常モード」で炊飯。県産コシヒカリも同じ条件で同時に炊き、比較した。

 炊き上がりの見た目や香りを比べると、コシヒカリは粒につやを感じ、炊きたての甘い香りがした。一方でカルローズは真っ白に白濁した印象。コシヒカリと比べると、香りは少なく感じる。