著名人が揮毫したトヨさんの詩が並ぶ会場

企画展のチラシ

著名人が揮毫したトヨさんの詩が並ぶ会場 企画展のチラシ

 【栃木】「100歳の詩人」として知られる市出身の故柴田(しばた)トヨさんの人生や作品を紹介する企画展「くじけないで~柴田トヨのことば~」が入舟町の市文学館で開かれている。著名人がトヨさんの詩を揮毫(きごう)した作品やトヨさんの愛用品など約40点を展示している。9月28日まで。

 トヨさんは90歳を過ぎて息子の健一(けんいち)さんの勧めで詩を作り始め、新聞の文芸欄に投稿を始めた。98歳で詩集「くじけないで」を自費出版し、150万部を超えるベストセラーとなった。

 同展では、塩谷町出身の作曲家で故船村徹(ふなむらとおる)さんやトヨさんを見いだした詩人の故新川和江(しんかわかずえ)さん、ファッションデザイナーのコシノヒロコさん、写真家荒木経惟(あらきのぶよし)さんら著名人が揮毫したトヨさんの詩作品12点を紹介。

 トヨさんが愛用したはんてんやサインペン、2013年公開映画「くじけないで」の出演者のサイン色紙なども展示している。

 石川達也(いしかわたつや)学芸員は「年齢を問わず愛されるトヨさんの詩を著名人がどう表現したか、思いを重ねながら見てほしい」と呼びかけている。

 午前9時半~午後5時。月曜休館(祝日の場合翌日休館)。一般330円、中学生以下無料。関連イベントとして6月28日午後1時半から、きららの杜(もり)とちぎ蔵の街楽習館の大交流室で、健一さんらが登壇し「トヨさんの思い出」と題した座談会を開く。

 先着50人。参加無料。事前申し込みが必要。(問)同館0282・25・5400。