下野市石橋の「シェアスペースWEL(ウエル)」を運営する一級建築事務所「アンプワークス」の新企画トークショーの第1弾として、元真岡市職員の林大輔さん(49)が18日夜、「社会教育×元公務員×まちづくり」と題して講演した。

 林さんは兵庫県出身。東北大教育学部を卒業し、真岡市職員となり3月に早期退職するまで27年間勤務し、新庁舎建設事業などに携わった。2021~24年度は市「まちづくりプロジェクト(まちつく)」事務局として奔走。まちつくは総務省の2024年度「ふるさとづくり大賞」を受賞した。

 林さんは講演の冒頭で「最近、『真岡は若者がまちづくりに参加できる活気あるまちだよね』と言われる機会があった。以前は応援もしてくれないし、うまくいかないよって言われるようなまちだと思っていた。最近イメージが変わってきたのかなと思う」と振り返った。

会場の質問に熱を込めて答える林さん(右)
会場の質問に熱を込めて答える林さん(右)

 同プロジェクトが始まる前年の20年9月、新庁舎が開庁した。その中の市民プラザを造る際に一番大変だったのが市民会議だった。委員約40人のほぼ全員が要望したのが「市民の憩いの場」の創設だった。ただ、造ったはいいが、市民は利用しない。「みんなの意見を聞いても結局は誰のものでもない計画になっているのでは」と疑問を持ったという。