古民家の母屋で初開催された「高田塾落語会」

 真岡市内の落語グループ「冗談法人真岡落語研究会」が21日、高田の古民家に今月オープンしたカフェ「高田塾・一心房珈琲(コーヒー)」で寄席「高田塾落語会」を開いた。研究会代表の夢見亭一生楽(ゆめみていいっしょうらく)こと小崎治(こざきおさむ)さん(73)と店主小柳伸(こやなぎしん)さん(74)が幼なじみである縁で企画。今後も定期的に開く方針で、小崎さんは「市郊外での寄席は初めて」、小柳さんは「お年寄りが集えるようにしたい」と話す。

 小柳さんは約15年前まで、台町にあった福田屋百貨店真岡店近くで喫茶店を営業した経験から、古民家を借り再び店を開いた。納屋の軒先でコーヒー(400円)などを販売している。

 地元のお年寄りから「外出できる場所が欲しい」との声を耳にし、落語会を企画。先月末から、研究会に古民家の母屋を稽古場として提供していることもあり開催が決まった。

 研究会は普段、市中心部で寄席を開いている。初の郊外での開催について、小崎さんは「創立57年目を迎え、これまでと違う新しいチャレンジをしたいと思った。長く開いていきたい」と意欲を見せる。

 初回のこの日は、地元住民ら15人ほどが集まった。「一心亭」と名付けた築約60年の母屋に高座を設け、小崎さんら3人が落語とギター漫談を披露。春風が吹き込む広間に軽妙な語りと笑い声が響いた。鑑賞した近所の鶴見文夫(つるみふみお)さん(75)は「初めての落語で楽しかった。また来たい」と満足げに話した。

 次回は5月5日午後1時半に開く予定。木戸銭(入場料)はドリンク付きで500円。その後も月に1、2回のペースで開催していく。小柳さんは「高田という地域を盛り上げていきたい」と話している。

 (問)小柳さん090・2645・3319。