最盛期が続いているイチゴのシーズン。栃木県産イチゴといえば、「とちあいか」「とちおとめ」などの“赤い”イチゴが代表的だが、年々需要が高まっている“白い”イチゴもある。栃木県オリジナルの白イチゴ「ミルキーベリー」。品種登録出願から7年がたち、直売所などでもよく見かけるようになってきたが、県民からは「食べたことがない」という声もまだまだ聞こえてくる。ミルキーベリーの今を探った。

 県生産振興課によると、ミルキーベリーはミルクのような白さや、まろやかな食感と甘みの強さが名前の由来。果実の大きさなども特徴に挙げられる。本県初の白イチゴとして県が2012年度、開発に着手。18年1月に農林水産省へ品種登録出願し、24年6月に品種登録された。

くまかわいちご園の「ミルキーベリー」(左)
くまかわいちご園の「ミルキーベリー」(左)

 開発当時、白イチゴは全国でも珍しかった。他県産の白イチゴが贈答用として好まれていたのを受け、「いちご王国・栃木」の品種ラインアップ充実やブランド力向上を目指し、本県として初めてとなる白イチゴの開発に乗り出した。

 ミルキーベリーの24年産の作付面積は2・6ヘクタール。23年産の2ヘクタールから増加し、生産は拡大傾向にある。現在は直売所や観光農園、百貨店での販売が中心で、贈答用として紅白イチゴのセット販売などの需要が高まっているという。

 一方で県生産振興課によると、ミルキーベリーは“弱点”もある。