ユネスコスクールの認定証などを手にする生徒ら

 真岡北陵高はこのほど、国連教育科学文化機関(ユネスコ)憲章の理念実現に向けて平和や文化、人権教育などに取り組む学校を認定する「ユネスコスクール」に認定された。県内では小、中、中等教育学校4校が認定されているが、高校は初めて。

 ユネスコスクールは世界約1万2千団体、国内では幼稚園から大学まで約1090(2024年4月現在)団体が認定されており、県内では宇都宮市一条中など4校が認定されていた。

 同校は同スクールへの加盟に向け、19年から「持続可能な開発のための教育(ESD)」の一環として、国際協力機構(JICA)の元青年海外協力隊員による特別授業や国際的な平和プロジェクトへの参加、市の友好都市オーストラリア・ハーヴィー市との交流などに取り組んできた。22年に候補校となった後も生徒有志がESD実践隊を立ち上げるなど、多岐にわたる活動が認められた。同スクールに認定されたことにより、加盟校同士の交流や情報交換などを通じた教育活動の発展が期待される。

 同隊の生物生産科2年諏訪(すわ)さくら子(こ)さん(17)は「自ら課題を見つけて解決する力が身に付き、今後のグローバルな活動につながる経験になっている」と活動の意義を強調する。橋本智(はしもとさとし)校長(58)は「加盟がゴールではなく、これを励みに新たな学校づくりにつなげていくことが大切。自ら行動し、地域に貢献する人材育成に努めたい」と話した。