仏壇で手を合わせる高瀬晶子さん。次男の淳生さんを亡くした雪崩事故から8年となる=26日午後3時30分、矢板市

中学生の時、修学旅行先の京都市で着物姿になった高瀬淳生さん。骨董に興味を示す古風な一面もあった=2015年春(遺族提供)

仏壇で手を合わせる高瀬晶子さん。次男の淳生さんを亡くした雪崩事故から8年となる=26日午後3時30分、矢板市 中学生の時、修学旅行先の京都市で着物姿になった高瀬淳生さん。骨董に興味を示す古風な一面もあった=2015年春(遺族提供)

 8人が死亡した2017年3月の那須雪崩事故で、大田原高山岳部員の次男淳生(あつき)さん=当時(16)=を亡くした高瀬晶子(たかせあきこ)さん(58)が、学校現場やスポーツ中の事故防止を訴え続けている。遺族として、事故の翌年から県の新規採用教員に向けた講話に立つ他、民間団体でも安全管理の大切さを呼びかける。事故発生から27日で8年。愛息を失った悲しみ、苦しみは変わらない。ただ、淳生さんとの思い出を語れるようになった。「子を失う親をもう出したくない」。癒えない傷の中、自らを奮い立たせている。

 「淳生、おはよう」