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 小さく黄色い花が斜面を埋め尽くし「妖精の森」と呼ばれる、栃木県茂木町飯(いい)の焼森山山麓でミツマタが見頃を迎えている。今年は降雪や低温の影響で開花が1週間ほど遅れたが、ここ数日の春の陽気で“妖精”が一気に顔をのぞかせた。

焼森山の斜面を黄色く彩るミツマタ=26日午前10時20分、茂木町飯
焼森山の斜面を黄色く彩るミツマタ=26日午前10時20分、茂木町飯

 群生地を管理する「焼森山ミツマタ保全協議会」によると、ミツマタは杉林約7千平方メートルの斜面に約7500本が群生。太平洋戦争中、紙の原料不足を懸念した地元住民がミツマタを植えたのが始まりだという。

 

 この週末にかけてが見頃で、26日は500人を超える観光客が訪れ、遊歩道を立ち止まっては斜面を埋める花を楽しんでいた。宇都宮市から来た主婦斎藤教子(さいとうきょうこ)さん(56)は「初めて来たが、黄色い花がとてもかわいかった」と満足そうだった。

 

 今年は花の開花が遅れたため、受付や交通誘導がある受け入れ期間の最終日は今月30日から4月6日に延長された。期間中の入山は保全協力金(1人500円)が必要。