東日本大震災の発生から14年となった11日、キャンドルをともして犠牲者を追悼する催し「ココロツナガル3・11in2025」が、宇都宮市江野町のオリオンスクエアで開かれた。震災の経験と教訓を未来につなごうと、訪れた一人一人が被災地に思いを寄せた。

犠牲者を悼み、キャンドルの前で黙とうする家族連れら=11日午後6時20分、宇都宮市江野町
ボランティア団体「ともしびプロジェクト宇都宮支部」や学生団体「UP(宇大生プロジェクト)」などの共催。午後6時ごろ、会場に集まった家族連れなど約200人がキャンドル約4千個に点火すると、大空を羽ばたく鳥のアートが浮かび上がった。来場者はともしびを前に黙とうをささげた。

犠牲者を悼み、キャンドルをともす家族連れ=午後6時10分、宇都宮市江野町
学生によるリレートークも行われ、3人が被災地での学びや震災当時の記憶を語った。宇都宮大工学部2年の盛渚沙(もりなぎさ)さん(20)は「自分がきちんと震災のことを知って伝えれば、また次の世代に伝わるはず」と願いを込めた。
母親と訪れた宇都宮市豊郷中3年水沼詩乃(みずぬましの)さん(15)は「震災当時、どんなことがあったのか学べて良かった。災害時の避難場所や連絡手段を改めて家族と話したいと思った」
県危機管理課によると、東日本大震災では県内で4人が亡くなり、133人が負傷した。住家は全壊261棟、半壊2118棟など計7万6552棟が被害を受けた。