お子さんが他の子より早く立ったり歩いたりできるようになって、喜んでいませんか?
むしろそれは、ハイハイをするなど、健全な体を育む上で必要な“たどるべき段階”を経ていない場合がある。乳幼児期に、遊びや運動による身体活動が十分に行われていないと、心身面の発達に重大な影響を及ぼす恐れがある-。
1月25日に配信した前編では、体づくりの大切さを学びました。
しかし、現代は子どもの健全な成長が阻まれるような事態が進んでいると、専門家は指摘しています。
これからの話は、2回目の「はぐくもっとデジタル」で紹介したように、忙しい子育て中の親が「手を抜く」ことを否定するものではありません。一方で、子どもの健全な成長が阻まれる原因が「親が子育てをラクできるようになったから」だということも、知ってほしいと思います。

首や腰が据わっていない段階で歩行器を使い歩かせる。自力で歩けるほど大きな子どもを、ベビーカーや自転車の荷台に乗せて移動する。外へ遊びに連れて行かない。スマートフォンやタブレットを与え、子どもの相手をしない。
「生活全体が便利になったことで、親がラクできるような子育ての仕組みが増えました。その結果、子どもが自主的に体を動かす機会が奪われているのです」
こう指摘するのは前編でも登場してくれた、東京都市大非常勤講師であきやま子どもクリニック(東京都)の森山徹(もりやまとおる)さん(60)です。
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