お子さんの心身の成長について、「運動」の側面から真剣に考えたことはありますか?

 

 転んだときにとっさに手が出ず顔にけがをする、椅子での座位を保てない、書く字が用紙の升目に収められない、左右の手で別々の動作(左手で用紙を押さえて右手で文字を書くなど)ができない-。

 「自分の体を思った通りに動かせない。近年、そんな児童がクラスに1人2人どころではない状況が続いています。体力の問題は、学習や日常生活の上でも深刻な影響を及ぼします」

 こう指摘するのは、東京都市大非常勤講師の森山徹(もりやまとおる)さん(60)だ。森山さんはあきやま子どもクリニック(東京都三鷹市)で、学校や日常生活を送る上で困難が生じるような、発達に特性のある子どもの支援に取り組んでいる。また、日本スポーツクラブ協会の子ども身体運動発達指導士を養成する講習会でも講師を務めるなど、長年子どもの体力や運動能力の変化に向き合ってきた。

あきやま子どもクリニックの森山徹さん
あきやま子どもクリニックの森山徹さん

 実際、子どもの体力は低下している。スポーツ庁が公表した2023年度の体力・運動能力調査では、

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