栃木県足利市のシンボルとして親しまれる中橋3連アーチの移設工事が27日始まり、北側にあったアーチ1連を下流の橋脚に移した。
国内に数台しかない重量750トンの大型クレーン2機を使用。午前9時40分ごろ、重量約250トンのアーチを6、7メートル程度持ち上げ、下流に設置された新しい橋脚に移した。所要時間は30分程度だった。

巨大クレーン2機を使った中橋アーチの移設工事=27日午前10時、足利市通2丁目、ドローンから
全国でも珍しい工事が間近で見られるとあり、多くの市民らも現地を訪れ、工事を見守った。
渡良瀬川に架かる中橋の3連アーチは、二・二六事件があった1936年夏に完成。19世紀末のドイツで生まれた希少な構造で、3連を合わせると、約750トンある。工事ではアーチを三分割して一つずつつり上げ、移設する。

750トンの大型クレーン2機で行った中橋アーチの移設工事=27日午前10時5分、足利市通2丁目