「大震災が人生の転機」と捉える山口さん。自身の店を構え、30年来のお客さんを大切にし続けている=14日午前、神戸市中央区

 1995年の阪神大震災時に神戸市内で美容師をしていた佐野市出身の山口充(やまぐちみつる)さん(54)は、被災を経て自身の美容室を現地に構え、当時の客との縁を大切に持ち続けている。

 「被災者の気持ちが晴れるように」と避難所で髪を切りながら神戸に住み続けることを決意した。あれから30年。節目の17日を前に、山口さんは「大震災が人生の転機になった」としみじみ語った。

 山口さんは佐野市内で育ち、佐野日大高ではエースナンバーを背負うほど野球に打ち込んだ。