
クマを追い払う訓練を行う猟友会メンバーら
【那須塩原】クマが市街地に出没した際の対応を確認しようと、県は5日、寺子の旧寺子小で対応訓練を実施した。市や那須町、那須塩原署、県猟友会那須北支部など約80人が対応を確認した。
県野生鳥獣対策班によると、県内における本年度のクマの目撃情報は、11月末時点で248件と過去10年で最多になっているという。特に市や那須町は目撃情報が多い。
訓練は旧寺子小にクマが出没したという想定で実施した。同班の職員が「捜索する際は爆竹などを持つこと」などと注意点を説明。同署員と猟友会メンバーがグループになり、クマの捜索を行ったり、爆竹でクマを追い払ったりする訓練に取り組んだ。警察官職務執行法に基づき、警察官が猟友会メンバーに発砲を命令する流れも確認した。同班の職員がクマ役を務めた。

爆竹でクマを追い払う訓練を行う猟友会メンバーら
同支部黒磯班の室井博文(むろいひろぶみ)班長(60)は「近年クマの出没が増えているため、要請があれば積極的に協力したい」と話した。

クマ役の職員を相手に、発砲の手順を確認する猟友会メンバーら
県野生鳥獣対策班の寺内真一郎(てらうちしんいちろう)班長は「参加者の関心が高く良い訓練になった。クマを寄せ付けないために、収穫予定のないカキなどは撤去をお願いしたい」と呼びかけた。