【塩谷】塩谷中創立20周年記念式典が8日、同校体育館で開かれ、生徒や教職員、来賓、保護者ら約260人が足跡を振り返り、新たな伝統づくりを期した。
同校は玉生、船生、大宮中の3校が統合して2005年4月に開校、23年度までに2017人が巣立った。青木均(あおきひとし)校長は、卒業生が多くの分野で成果を残してきたとたたえた上で「校舎の美しさは、卒業生から在校生に受け継がれた心の伝統の証し。校舎のように本校の教育活動が地域や支えてくれる方々と共に発展することを願う」と式辞を述べた。
来賓の見形和久(みかたかずひさ)町長に続き、生徒を代表して3年石下優月(いしおろしゆづき)さん(15)があいさつ。あいさつなどの心得を定めた生徒会指標「挨応視根(あいおうしこん)」を踏まえ「塩谷中生の絆で伝統を受け継ぎ、伝統を超え、新たな伝統をつくる。より良い塩谷中がずっと続くように」と願った。
記念講演会も行われ、池井戸潤(いけいどじゅん)さんの小説「下町ロケット」のモデルとされる北海道、植松電機の植松努(うえまつつとむ)社長(58)が「思うは招く 夢があれば何でもできる」と題し、語りかけた。3年堀井勇次郎(ほりいゆうじろう)さん(14)は「夢がなかったが、『やってみたい』や好きなことを夢にしたい。大人から『どうせ無理だ』と言われるかもしれないが、諦めず前向きに取り組む」と誓った。
同校は29年度、町内3小学校と一体の学校となることに伴い閉校する計画だ。