米大リーグ、ドジャースの大谷翔平(おおたにしょうへい)が史上初の50本塁打50盗塁の「50-50」の偉業を達成した20日、県内の野球少年やファンからは喜び、驚き、称賛する声が上がり、急きょ大谷グッズのコーナーを設けたスポーツ用品店もあった。「次は60-60」「日本の誇り」-。さらなる活躍への期待も膨らんでいる。
「さすが大谷選手」「達成できると思っていた」
20日夕、校庭で学童野球の練習に励んでいた宇都宮市上戸祭小の児童たちは、快挙を達成した“自分たちのヒーロー”に憧れのまなざしを向けた。
大谷はことし、全国の全小学校にグラブを寄贈。その“大谷グラブ”でキャッチボールをしていた同校5年須藤(すとう大和(やまと)さん(11)は「謙虚さ含めて全てがすごい。次は60-60を」と期待する。
打ち方や投げ方を参考にしているという同校5年酒澤奏丞(さかざわそうすけ)さん(11)は「大リーガーになれるように努力したい」と、いつも以上に練習に熱がこもった。
この日、長男(8)と同市駒生2丁目のバッティングセンターを訪れた同市上戸祭町、会社員斎藤崇史(さいとうたかふみ)さん(33)は元高校球児。「体格、力強いスイング。全てがすごい」と感嘆した。
斎藤さんは8月、米国を家族旅行しドジャースの本拠地球場を訪ね、現地の熱気に触れたばかり。大谷の謙虚さが実績につながっているとし、「子どもには人間性を学んでほしい」と存在の大きさを語った。
祝福する声は野球ファン以外からも。塩谷町田所、石川(いしかわ)みつ子(こ)さん(67)は「野球にはあまり関心がないが大谷選手は別。自分の子どものように思って応援してきたのでうれしい。日本人として誇らしい」と喜んだ。
快挙の報を受け、スポーツ用品店では一角が“ドジャーブルー”に染まった。「スーパースポーツゼビオ宇都宮細谷店」では急きょ、入り口付近の目立つ場所に背番号17のレプリカユニフォームや、Tシャツなど数種類のグッズを並べた。
同店の阿久津卓也(あくつたくや)マネジャー(39)は「野球だけではなく、スポーツ全般への関心を高めてくれているのでありがたい」と感謝していた。