県は6日、世帯の所得分布や消費の水準を調べる「全国家計構造調査」で、栃木市を担当する男性統計調査員が調査員証を紛失したと発表した。同日までに悪用された事例は確認されていないという。7月以降、同様の紛失事案が今回を含め3件続いており、県は情報管理の徹底を進める。

 県と市によると、調査員は7月25日、市役所で開かれた説明会で調査員証を受け取った。調査開始の8月1日、業務前の準備中にないことに気付いた。調査員証には氏名などが記載されている。県は、紛失した調査員証を無効にした。

 県では7月、別の統計調査の調査員証のほか、食品営業許可申請関連の書類の紛失があった。情報セキュリティーを担当する県行政改革ICT推進課は「情報管理がおろそかになっており遺憾。各課で対応を徹底し、再発防止に努める」としている。