ネクスコ東日本関東支社の9代目渋滞予報士の鳥海さん(ネクスコ東日本提供)

 お盆や年末年始などに向け、高速道路の渋滞を予測している「渋滞予報士」って、一体どんな人なんだろう?渋滞予報士が活躍しているネクスコ東日本に、誕生の経緯や仕事の内容を聞いてみた。

 渋滞予報士は、いつ、どこで、どれくらいの長さ渋滞が発生するかを予測し、周知するのが役割だ。渋滞を減らすためにドライバーに協力を呼びかけようと、ネクスコ東日本関東支社(さいたま市)で2007年、渋滞予測・対策の広告塔として誕生した。「渋滞予報士」は愛称として使われている。

 2017年には、北海道、東北、新潟の3支社にも渋滞予報士を配置。担当を引き継ぎながら、現在は各支社に1人ずつ、計4人が勤務している。

 実は、担当者の愛称はネクスコ各社で異なっている。ネクスコ中日本では「高速道路ドライブアドバイザー」、ネクスコ西日本では「渋滞予測士」と呼ばれている。

 主な仕事内容は、(1)年間の渋滞予測(2)渋滞対策の企画立案と効果検証(3)渋滞予測・対策のPR-の三つだ。渋滞の予測は、過去3年ほどのデータをグラフ化し、重ね合わせて行う。交通事故や天候などの影響も一つ一つ精査する。また、新しく開通した道路の状況や最新のイベント情報、渋滞対策の効果なども考慮し、補正する。

 本県を含む8県を管轄する関東支社では、鳥海航太(とりうみこうた)さんが9代目の渋滞予報士として在籍している。ギョーザやラーメンを食べによく栃木県内を訪れており、親しみを感じているという。

 鳥海さんは「栃木県民の方や栃木県内を訪れる方が少しでも渋滞に巻き込まれないよう、対策に取り組んでいきたい」と意気込みを語った。