「広島原爆の日」を翌日に控えた5日、平和記念式典に参列する本県の中学生が広島に入った。今年は県内10市町から計約140人が派遣された。この日は原爆ドームや平和記念公園内の慰霊碑を巡るなどし、被爆地の実相を学んだ。
那須烏山市の中学生11人は午後3時ごろ、広島市中区の平和記念公園に到着した。ボランティアガイドの案内で原爆ドームなどを見学し、被爆時の様子や被害状況の説明を受けた。
国境のない世界地図が描かれた「平和の鐘」を全員で鳴らし、長く響く音に耳を傾けた。身元不明や引き取り手のない約7万人の遺骨が納められた「原爆供養塔」では、犠牲者の冥福を祈り全員で手を合わせた。
「原爆の子の像」には、南那須中の生徒たちが折った千羽鶴を奉納した。その後、広島平和記念資料館も見学した。
原爆ドームについて深く知りたかったという烏山中3年高野晃希(たかのこうき)さん(14)は「写真で見るより、当時の悲惨の光景が思い浮かんできた。式典を通じ平和の大切さも学びたい」と話した。