スケートボードの男子ストリートで堀米雄斗(ほりごめゆうと)が2連覇を成し遂げるなど、パリ五輪で快進撃をみせる日本勢。栃木県内のスケートボーダーらからは30日、「すごい」「盛り上がりにつながる」など称賛の声が挙がった。関連グッズを取り扱うスポーツショップでは、競技人気が高まった2021年の東京五輪以来のフィーバーへ期待が高まっている。
栃木市神田町のスケートボード場「TUMUJI SKATE PARK」では同日夕、県内外の小学生8人が練習に汗を流していた。コーチの小沼煌(こぬまきら)さん(17)は「子どもたちは堀米選手について『すごい』と盛り上がっていた。刺激を受けたと思う」と話す。
女子ストリートで銀メダルに輝いた赤間凛音(あかまりず)と大会や練習を共にしたことがある小沼さん。日本勢の活躍が競技への印象を変えるとする。「スケートボードに悪いイメージを持つ人もいたと思うが、みんな一生懸命。盛り上がりにつながるとうれしい」と期待した。
茨城県つくば市の小学3年生林優和(はやしゆうわ)さん(9)は自宅から母の運転で1時間半かけ練習に通う。最終試技で逆転の金メダルを決めた堀米に「やっぱり本番に強い。自分も堀米選手のようになりたい」と目を輝かせた。
スケートボード関連グッズを扱う宇都宮市インターパーク4丁目の「ムラサキスポーツインターパークビレッジ宇都宮店」は、堀米の写真に「感動をありがとう」とメッセージを添えたパネルを設置した。今年に入り子ども用商品の売り上げが伸びた。店舗裏に設置したスケートボード場で毎週末に開くスクールが毎回約10人の定員を満たすなど、パリ五輪効果は大会前から現れていたという。
初採用され注目を浴びた東京五輪直後は、新型コロナウイルス禍で移動の自粛が求められる中、人気が爆発した。白澤通邦(しらさわみちくに)店長(54)は「店から商品が消えた」と振り返る。その後、下火となったブームが再燃することを期待し、「五輪効果で初心者層を中心に商品やスクールの需要が高まるといい」と話した。