栃木県教委は29日、4月の全国学力テストに合わせて実施した県版テスト「とちぎっ子学習状況調査」の結果を発表した。対象は公立の小学4、5年と中学2年。各教科の平均正答率は小学校50・2(小4算数)~72・8(小4理科)%、中学校45・6(英語)~59・6(国語)%で、県教委は「おおむね想定した範囲内だった」としている。一方、併せて行ったアンケートでは、1日4時間以上ゲームをしている児童生徒が年々増加していることも明らかになった。

 調査は2014年度に始めた。今回は特別支援学校を含む小学337校、中学157校の児童生徒計4万4641人が参加した。小学校は国語、算数、理科の3教科、中学校は国語、社会、数学、理科、英語の5教科で実施した。

 平均正答率(%)を見ると、小4は国語が66・0。小5は国語が63・4、算数52・9、理科59・8。中2は社会が45・8、数学50・5、理科55・5だった。

 県教委によると、「知識・技能」の応用に当たる「思考・判断・表現」の問題数を多くし、全体的な難易度は比較的高くなったという。担当者は「県の平均と自校の平均を比較し、授業改善に生かしてもらいたい」としている。

 県教委はこの日、アンケート結果も発表した。テレビやスマートフォンでゲームをする時間が平日1日当たり4時間以上の割合は小5が16・6%、中2が15・4%となり、直近3年間のアンケートで最も高かった。小4は前回23年度と同率の15・1%。県教委は「1時間未満の児童生徒は、時間の長い子どもより正答率が高かった」としている。

 自己肯定感に関する「自分にはよいところがあると思う」との質問に、肯定的な回答をした児童生徒は小4が83・8%、小5が82・1%、中2が78・9%だった。肯定的な回答をした児童生徒ほど平均正答率が高い傾向が見られたという。